茅屋雑記帳

ボンクラ主婦きすけの気ままな日記

親っていろいろと馬鹿だな。

昨春の公立高入試合格発表日。
帰宅したぼうずの第一声は、
「ちぇーい、落ちた落ちたー」
と、さっぱりしたものだった。

「そか、そりゃ残念やったね、御苦労さん」
「まあ、とにかくガッコへ報告に行ってくるわ。
 
俺以外はみんな受かっとったし、一足先に済ませとかんとな」
「ん、気ぃつけて行っといで」
そんな会話をしておしまい。

奴が心底からどんより落ち込んだ姿を、実は見た記憶がない。
小さな頃よりずっと、哀・怒・憂の感情を露わにしても、
はじっこに通風口が開けてあるみたいにどこかけろっとしていた。
このときも、楽天的な子で助かるワ、くらいにしか思わなかった。

その夜、ローカルテレビ局の最終ニュースで合格発表の模様が流れた。
飛び上がってガッツポーズをする男子、抱き合って喜ぶ女子。
高揚した笑顔の向こうに遠く校門が映り、次のニュースに切り替わった。

突然、ぽろぽろぽろぽろ涙がこぼれてきた。
あいつ、こういう風景の中にいてたんやな。
んで、入学手続きの説明を受けに体育館へ行く友だちに手ぇ振って、
ぽつんと帰ってきたんやな。
行きは四人、帰りは一人の校門を後に…。

洟を啜りつつそーっとぼうずの部屋のドアを開けた。
ぽっかりのんきそうな顔で眠りこけている。

一年経って言うのもなんだけど、ええ子やな、と思った。


今春地元私立高の二年生に進級したぼうず。
第一志望校に落ちた日のことなど取るに足らぬ思い出と化しているだろう。
つまりは日々快活におもろい学校生活を送っているわけで。
有難いことである。

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