茅屋雑記帳

ボンクラ主婦きすけの気ままな日記

まなざし

先日。
頼まれ仕事をしていたら肩が凝り凝りになったため、
「慌てない慌てない、一休み一休み」
リビングに移動しテレビを付けた。

何の番組なのか、私が学生だった頃の、名古屋中心部の古い映像。
「そうか、この当時はオアシス21とかまだなかってんなあ」
ぼんやり懐かしく眺める。

と、昔の交差点の手前で振り向いた老爺。
思わず息を呑み、そして大声を上げた。
「おじいちゃん!」
身嗜みにはうるさかった祖父、外出用のソフト帽をきちんと被り、こちらを見ている。
「おじいちゃん!!」

数秒で変わった画面、私の目にはもう何も映らなかった。
あとからあとからこぼれてくる涙で。

亡くなって二十五年、じきに命日だということさえ忘れていたしょうもない孫。
なのに、祖父は、咎めるでもなくこちらを見ていた。

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