茅屋雑記帳

ボンクラ主婦きすけの気ままな日記

ダイエットサプリ

奥様ランチに参加、なんてことは絶えて久しいんで、もう十年近くも前の話になるのだが。
知人に誘われ大勢で駅前の某ホテルのイタリアンランチバイキングに出かけた。

一旦テーブルに着き、お水で喉を潤し、“よし、どっさり食ったろか”態勢に入ろうとしたら、
皆さんバッグから小袋を取り出し、封を開けて飲んでいる。

「お薬ですか?」
「ううん、ダイエットサプリ。
 
食前に飲んでおくと余分なカロリーをカットできるんやて」
真にそんな効果があるサプリならそりゃ劇薬と一緒だぜ、と言いたくなるのを堪えたところへ、
別の主婦が重ねる。
「私のは、食欲を抑えてくれるサプリなんやわ」

「えっ?」
まじ、驚いた。
確かに彼女は、森三中の面々程度にぷっくりしている。
でも、ランチバイキングに来て食欲を抑えるって、何なんだ?

さて。
ぞろぞろと料理コーナーの列に加わった。
だが、皆さんのお皿にのる料理のおとなしいこと。
食欲抑制サプリとやらを服用した彼女に至っては、生野菜ばかりだ。
いろんな料理をてんこ盛りにした私は、きまり悪さに赤面した。
でも、この人たち、何のためにランチバイキングなんかに来たんだ?

そんなに親しいとも言えぬ人の集まり、ついふらふら参加しちゃった自分に舌打ちしたものの、
私の他にもう一人、食欲旺盛な女性がいた。
フィリピーナのそのひとは、はじめ肩身狭そうにしていたが、目が合うとにっこり。
ボンキュッボンの魅力的な彼女と二人、何度かおかわりをしに行った。
「オイシイデスネエ、食ベマショ食ベマショ」
このひと、大好き、と、私は胸の内で呟いた。

余談乍ら、すぐそばの某大手社宅に住まう彼女とは、後日互いの家を行き来する仲となった。
大変料理上手なひとで、ココナッツミルクを美味しく使った故郷の味を届けて下さることも度々。
旦那様の転勤で信越地方に行かれると決まったときには、抱き合って泣いた。
流暢に日本語を話されていたが、文字を書くのは苦手だそうで、年賀状は旦那様の手。
それでも、毎年お元気にしておいでる様子が記され、うれしくなる。


話を戻そう。
つい先日、スーパーで、件の食欲抑制サプリの彼女を見かけた。
やはり森三中の面々程度にぷっくりしていたが、肌艶も良く、長いこと会っていなかったのに、
以前と変わらぬ若々しさ。
きっともう、怪しげなダイエットサプリは服用していないのだろう。
何となく安心した。

ここ数年、どうも病がちで、ヒマ人のくせして太るヒマがないというおかしな状況。
私は大の珈琲好きなのだが、昼食後の一杯だけにし、控えている。
何故なら、食欲ががくんと減退してしまうからだ。
空腹時にうっかりブラックなんぞ飲んでみよ、効果覿面、ひどく後悔することになる。
ダイエットサプリよりよっぽど強力だと思うが、胃を痛めかねんので勿論お勧めしない。

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