茅屋雑記帳

ボンクラ主婦きすけの気ままな日記

愛車 (5)

スターレット。
ありがとう、と、しみじみ、つくづく、アタマを下げる。

平日は、夫の通勤車となるわけで、私が君を運転することはあまりなかった。
だが、駐車位置は、1Fの我が部屋のベランダの真ん前。
キンモクセイの生垣越しに窓に映る、君の明るいライトに気付くや、
「おかえり!」
毎晩、こころはずんだ。
そして、中のひと(笑)を迎えるべく玄関へと走り、いそいそ鍵を開けた。

休日は、君の助手席で、幸せな時間を過ごした。
カリーナのときみたいに、
「じゃ、また、ね」
と、手を振らずとも、同じ家に帰ることのできる喜びをかみしめ…。

甘ったるい言を並べ恐縮だが、ほんまにほんまの実感だったんでしょうがない。
ここは私のブログなんだもん、かっこつけの嘘なんて、やだよ。


とにかく。
そんな或る休日、珍しくクルマ酔いした。
「うぷっ…きしょ…」

後日、判明。
生まれつきの子宮の奇形&大掛かりな腸の手術により、ぐっちゃぐちゃに癒着したお腹の中、
到底無理、と言われていた子どもを、妊ったのだ。


夫。
このひとの、どこに惹かれてしまうのだろう、と考える度、めっさ陳腐ながら、
『やさしさ』
という答えが出てくる。

「私と一緒になったって、子どもはできないよ」
ときどき、自分の、幼い甥・姪の可愛らしさを口にする彼に、思い切って、告げた。
「そか、ま、別にええやん」
さらっと返し、次の休日もカリーナを走らせ、さらっと来てくれた、旧青年(笑)。


冒頭に戻り、繰り返す。
スターレット。
ありがとう、と、しみじみ、つくづく、アタマを下げる。
夫が、息を切らせ、急ぎ病院に駆けつけたそのとき、共に走ってくれた、君。

住みにくい奇形の子宮だったためか、一ヶ月早く出てきてしまったちっちゃな未熟児ながら、
産声は、朦朧とした意識の中でもしっかり聞こえた。
保育器から出、お乳を吸う力もついた子は、そのスターレットに乗り、家に。

そう、いつも支えてくれてたんだ、君は。

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