茅屋雑記帳

ボンクラ主婦きすけの気ままな日記

鰻 (2)

さて。
鰻重が運ばれ、箸をつけはじめたとき、おっさんのケータイが鳴った。
小上がりの座敷、衝立で仕切られた両隣の席はまだ空いていたため、そのまま通話。

「もしもし、あー、はいはい、おう、え?
 ははははは、目の前でにまにま鰻食っとる」
どうやら伜。
「何べん家に電話しても、出やへんのやわ。
 
おかん、倒れとるんちゃうか?」
だらしねーババアを心配しておっさんに知らせようとかけてきたらしい。

「ほい、おかーさん、代われやて」
ケータイを渡され、出ると、えらい剣幕で、
「なに二人でうまいことしとんのや、けしからん!」
伜こそ鰻には目がない男なのだ。

実はこの鰻屋さん、伜が通っていた小学校の隣にある。
「ちょうど昼前の腹が減った時間に匂いが流れてくんねん。
 たまらんでー」
よくそう言っていた。

「やーい、悔しかったらいっぺん帰ってき!」
憎まれ口叩いて切ったが、ちょっとほろっとした。
あいつ、離れてみたら、何だか不思議と母親思いになったような。
けど、こんなふざけたババアのことなんか、ほっときゃいいんだぞ。

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コメント


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おはようございます。

いつ読んでも、素敵な息子さんですね。
うちの息子どもにも是非見習って欲しいものです^^

この夏、体調を崩し入院。
やっと帰宅し、きすけさんの優しい言葉に癒されています。

きすけさんも季節の変わり目・・・どうぞご自愛下さいね^^

ひろ | URL | 2011-09-20(Tue)08:51 [編集]


ひろさん

こんにちは、コメントありがとうございます。

お身体の具合は如何ですか?
主婦が家を空けると、何だか罪悪感みたいなもんに苛まれちゃったりして、辛いですね。
でも、帰りたかったそのおうち、ゆったり御養生なさって下さい。
ひろさん、どうぞ、お大事に。

きすけ | URL | 2011-09-20(Tue)10:22 [編集]