茅屋雑記帳

ボンクラ主婦きすけの気ままな日記

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

俗は悪か?

前項の続き。

8時だョ! 全員集合』は当時俗悪番組としてPTAから敵視されており、
私の周囲にも観せてもらえない家庭がちらほらあった。

『ウィークエンダー』などきわどい表現描写が売りの番組なら、
親たちが強い拒否反応を示すのもしゃあないな、とガキ心に思ったし、
だからこそ後ろめたさも込みのより深い愉しみを味わえたのだが、
『全員集合』が俗悪と見做されるのは不思議だった。
コントもゲストとの掛け合いも捻ったあざとさがなく、純粋に面白かったからだ。
板や棒などが急所を直撃し、“チーン”と効果音が入るギャグだって、
実に明快な笑いではないか、俗ではあっても悪だとは言えまい。
(
今じゃ古典チックにベタなあれは、ドリフが広めたことのように記憶している)

加藤茶の“タブー”が流行ったのは、確か小学六年の頃。
一段と非難を浴び、社会問題のような扱いさえ受けたものだ。
私の通う下町の小学校でも休み時間に物真似する男子が大勢いた反面、
「子どもの前ですることじゃないってお母さんが怒ってた」
と眉を吊り上げる女子もいた。
だからと言って彼女を気難しいと疎んじる雰囲気もなかったのは、
共に観たならつい噴き出してしまうくせに
「いやらしいことしてるねー」
などと建前上の否定をしてみせる親が多かったせいではなかろうか。
何にせよ、大半の子は黄門さまの印籠に近い感覚で楽しんでいたようだが。

一応女子だった私は真似ることこそなかったものの、勿論大好き。
加藤茶のストリッパーぶりには淫猥な含みなど微塵もなかったし、
単純にげらげら笑えるものだった。
(
うちの母親も先ほどの建前上だけ否定派、ちらり文句を垂れながら、
自分が一番ウケていたようないいかげんさだ)

が、その一方でうっすらとした哀愁も感じた。
男性の加藤が演じることで余計に女の裸を有難がる男のサガを嗅ぎ、
「ちょっとだけよ、あんたも好きねえ」
の台詞に男のサガを手玉に取ろうとしつつ媚びてしまう女のサガを嗅ぎ、
ひいては人の愛すべきしょうもなさを知ったように思うのだ。

ひとつひとつのギャグを取り上げるのは止そう、きりがない。
ただ、お笑いに対しPTAの抗議がどうのという話を聞くと、私は今でも
「俗は悪か?」
と反問したくなる。

殊更に重視する気もないが、心の一地層として切り離すことはできない、
何やら恥ずかしくもあるが、本当はディープな知識を自慢したい、
それが私にとっての『8時だョ! 全員集合』である。

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。