茅屋雑記帳

ボンクラ主婦きすけの気ままな日記

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潮の香

北で南で大雨という、心配な報道。
当地は晴れ間も覗く曇天が続いているのに、と、この国の細長さをあらためて知る。
ただ、湿気だけはかなりのものだ。
夏期には間々あることだが、こんなときは、普段はまるで感じもしない潮の香が濃く漂い、
家にいながら漁師町を訪ねた旅行者になったかのような錯覚に陥る。
当地へ来て、初めてこの香に気付いた日と同じく…。

私は、
「もし私が男だったら、こんな女はごめんだな」
という女が私だったので、結婚など全く考えていなかった。
正確には、できると思っていなかったので考えないようにしていた、であろう。

ところが、ひょんなことからそれができてしまい、しかも、喧嘩をしようが、
「実家に帰らせていただきます」
とも思わず、二十年余の時が流れた。
いろいろあってもずっと幸せだったわけで。
ゆえに、私は、故郷の名古屋より、中途半端な地方都市であるこのまちのほうが好きだ。
それでもなお、潮の香に、旅行者のような気分になってしまう。
故郷というものが知らず自分の中に根を張っているせいなのか。

だが、じきに、この潮の香も、私の身体に深く沁み込んでゆくのだろう。
幸せなことである。

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