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茅屋雑記帳

ボンクラ主婦きすけの気ままな日記

おあいにくさま

先だっての再生ごみ収集日。
ダンボールやら缶・壜やらを抱え、エレベーターに乗り込んで表へと降りて行ったところ、
同じマンション&向かいのコーポの主婦計四人がごみ置場の横の日陰で話に興じている。
どなたも同世代、以前は学校行事や子供会の集まり等でしょっちゅう顔を合わせた人々だが、
別段親しくなれたわけでもない、会えばにっこり挨拶する程度の間柄だ。

ゆえに、
「おはようございます、今日も暑くなりそうですねえ」
やはりにっこり挨拶だけし、そそくさと立ち去った。

さて、部屋に戻ったら、なんと新聞の束を出し忘れておるではないか。
うげ、何ボケとんねん、と脱力、あいにくエレベーターが二台とも上層階に上がっていたため、
今度はよろよろ階段を下り、彼女達からは姿が見えぬ別の出入口より再びごみ置場へ向かう。

で。
まだ続いているでかい声のお喋りに、
「朝もはよからパワー全開やなあ」
ついくすりと笑ってしまったのだが、次の瞬間、足を止めた。

「きすけさんていつも全然見やんけど、確か仕事もしてへんかったよね?」
「と思うよ、布団は毎日干してるみたいやし」
「じゃあ、なんで?」
「せやでたぶん鬱病なんやって、ガリガリになっとるやん」
「うわー、そうなん? 旦那さんが気の毒やわー」

ちょっと待って playback playback
今の言葉 playback playback

あのう…それって…私のことですか?
だわなあ、きすけ、って、近所じゃ私しかいねえもんなあ。

このまま進めば角からいきなり本人登場てな絶好の状況、何食わぬ顔でまたにっこり挨拶し、
ちいと慌てさせたろか、とも考えたが、すんでのところで思い留まった。
面倒臭かったからである。
で、生来面倒臭いことの大嫌いな人間が、鬱みたいに心ざま深く几帳面な病にゃかからんよ、
と舌を出しつつ、
結局、新聞の束を持ったまま引き返した。

ただ、いくらタワシのような心臓の持ち主であっても、また余計なお世話的噂が流れるのかな、
などと思うと、さすがに滅入るわけで、晩御飯の際、ちょいおっさんに愚痴。
だが、彼は、事もなげに笑った。
「ごちゃごちゃ他人のことを勘繰らなあかんくらい不満が溜まっとる人らなんやろ。
 そっとしといたれ」

うむ、その通りだな。
この大らかなおっさんとか、朗らかな伜とか、他、ま、とにかく自分の大事なひとびとについて、
無責任なことを言われたならば絶対我慢ならんし、即座にブチ切れていたかもしれん。
けれど、そうじゃない限りどうでもいい。
おのれに対する不満は別として、大事なひとにめぐり逢え、満ち足りた日々を送っているもの。

私ゃでら運のいいババアなんですワ、おあいにくさま。

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