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茅屋雑記帳

ボンクラ主婦きすけの気ままな日記

お得な人間

自宅から2キロほど歩いたところに緑地公園がある。
体育館やプール、陸上競技場等もある広い公園で、そこの周回路もまた一周が約2キロ、
行ってぐるっと回って帰って一時間強なので、調子が良ければときどき出かける。

先週の土曜日。
おとんは仕事だし、一人でじめっとしているのもナンだなあ、とそこへ向かった。
真夏のような暑い朝だったのに、結構な人がジョギングやウォーキングに励んでいる。
私の場合はとりとめのない事をぼんやり考えながらてれてれ歩くわけなのだが、そのせいで、
つい思い出し笑いにぷぷっと噴き出してしまったり、そうかと思えばもやもやと不安になったり、
ひとつ間違えれば不審者である、気をつけねばならない。

一周回り終え、冷たい緑茶を飲もうと自販機のそばへ。
私の前にいた男性が財布を見、
「あ、しもた、万札しかない」
と呟いている。
ジョギングの後なのか汗まみれの様子で気の毒だし、
「あ、買いますよ」
何となく声をかけた。

「いや、でも申し訳ないし」
「そんなんお札出さなあかんのやったら黙ってますけど、小銭の話なら気前も良うなりますわ。
 どれにします?」
「ははははは、じゃあ遠慮なしにアクエリアスをいただきますわ」

で、出てきたペットボトルを渡す際、改めてよく見たら三十前位のなかなかの男前だったため、
「わっ、しみったれたおばはんギャグ言わんときゃよかった…」
急にどぎまぎするこの心理、なに、どっちにしてもおばはんである。

日陰の階段に座って飲んでいたところ、彼も隣に腰を下ろした。
人懐っこい青年で、土日にはよく走りに来ること、高校当時この競技場の大会に出たこと等、
明朗に話しだす。
どうやら伜の母校の先輩らしいとわかり、何だかんだでそのまま十五分近く喋っていた。
他人と会話らしい会話をすることが殆どない生活を送っているが、
「意外にすんなり言葉が出るもんだなあ」
と、少しうれしくなった。
勿論、相手の人柄ゆえだろうが。

ただこれだけのことでも一週間いい気分で過ごせた。
人間がやっすいってのも時には案外お得なのかもしれない。

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