茅屋雑記帳

ボンクラ主婦きすけの気ままな日記

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勝手に語る歌謡曲 2

小学校中学年くらいになると、多くの子どもはアイドルに関心を持ち始める。
私が四年生の時に野口五郎、天地真理、南沙織、五年生の時に郷ひろみ、西城秀樹、
麻丘めぐみ、アグネス・チャン、六年生の時に桜田淳子、山口百恵、浅田美代子と、
現在でも見かける面々を含むアイドルが続々デビュー、当然私もうつつを抜かしていた。

と言ってもアイドル達に憧れを抱くというのではなく、仰々しい振り、キメや陶酔の表情、
何となく笑える癖などにいちいちツッコミを入れながらTVの前にいたわけで、ぼうずに、
「ちいと黙って観とれんのか」
こう呆れられるにくったらしい性格は当時既にかっちり形成されていたのだなあ、と、
我ながら何だかしみじみする。

話を戻そう。
四年生の頃だったか、私がアイドルをアイドルとして見るようになったのと時を同じくし、
『スター誕生!』というオーディション番組が始まった。
森昌子や先述の桜田淳子、山口百恵もここから大きく羽ばたいた人で、岩崎宏美、
ピンク・レディー、石野真子他次々にスターが誕生、素朴系乍ら新沼謙治もそうだし、
地味なところでは藤正樹、梶たか子、朝田のぼる、渡辺秀吉なんてのもいたな。
ばばあってのはほんっといらんことばかりよく憶えているもんだ。

この番組は、従来のオーディション番組と違い、視聴者をも選ぶ側の気分にさせた。
阿久悠、中村泰二、三木たかし、都倉俊一ら審査員の評は実に鋭く専門的で、
「なるほど、スターになるためには“華”ってもんが必要なんだなあ」
と、茶の間のガキまでもプロの見方・考え方に引き込んでしまったのだ。
松田トシはルックスが良くても歌のいまいちな女の子に対し容赦ない言を浴びせるし、
岩崎宏美に対してなど歌唱力は絶賛してもズケズケ“お芋さん”とか言っちゃうしで、
こっちまで冷や汗が出そうだったが、彼女の辛辣な評に反し成功した人も結構いた。

どうでもいい事柄や気楽な場所においても審査員目線になってあれこれ意見したがる、
そんな人間が同世代に多いのはこの番組の影響かもしれない、ってのは冗談だが、
ただ、決戦大会など特に、観ているほうもいつしか何様なスカウトマンになりきっており、
実際、回を重ねるうち上がるプラカードの有無や数など予測がつくようになっていた。

この『スター誕生!』の開始により、歌謡曲の世界は数多出たアイドルものばかりか、
他の路線のものも一斉に競い合うようになり、殷賑を極めた、私はそう思う。
そしてまた、同番組の終了により、うっすら翳り始めた、とも。

勿論、終了時の`83年には田原俊彦、近藤真彦、シブがき隊らジャニ連が頑張ってい、
ツッコミ所満載の曲・歌唱で笑かしてくれたし、中森明菜や小泉今日子、松本伊代も、
まだ正統派のアイドルらしさをウリにしていたが、おニャン子の短い隆盛を経た後、
ジャニ連以外のアイドルの曲は段々アーティスト志向に傾いて歌謡曲臭を失った。

以降は、ジャニ連は別として、いかにもなアイドル自体も求められなくなったのだろう、
中山美穂や浅香唯のようにアイドル的デビューをしてもすぐ本人の個性を前面に出し、
オンリー・ワンの魅力をアピールする在り方が主となっていった。
だがまあ、自身も社会人になっちゃってたんで、それ以上のことを考える暇はなくなり、
歌謡曲はもう終わりを迎えたんだな、とだけ感じていたというのが本当のところだ。

余談だが、私は南野陽子がとても好きである。
周囲が素早く“ジブンらしさ”に進む中、結構長くアイドルらしさに拘っていたからだ。
実際、個人的には彼女が最後の正統派女性アイドルだったと思っている。
現在は専ら三の線や意地悪な中年女の役で活躍しているが、それでもやはり綺麗だ。

そして、同時期に輝いていた岡田有希子が、たとえ少し歪んだ皮肉な笑みであっても、
ふっとあのえくぼを浮かべられる一瞬を持てたなら、今でもやはり綺麗だったろうに、
そんなことを思い、ひどく悲しくなる。
岡田有希子は『スター誕生!』という番組から最後に出たアイドルでもあった。

                                   (話は性懲りもなくまだつづく)

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